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AT機が売れた理由

AT機についてお話しする前に、まず簡単にパチスロの歴史を知っておかなければいけません。現在我々がホールで目にするマシンは世代で言うと4号機。パチスロは0号機から始まっていますから、これで5代目ということになります。

この1992年1月に登場した4号機はごくごくノーマルなAタイプと呼ばれるタイプの機種から始まっています。(ちょうどこの頃にパチンコで『CR機』が登場しています)

当時は液晶なんて洒落たものもなく、またドット表示や告知ランプすら存在してません。リールのみでボーナスを見抜く必要がありました。すなわちボーナスが成立したことを知るには「リーチ目」を覚える必要があったのです。

これが、初心者・未経験者がパチスロを始めるにあたっての"障壁"となっていたことは否定できません。

一度理解してしまうと、その後は非常に簡単で、楽しいものとなるのですが、最初の垣根が高かったため、パチンコほど人気は出ませんでした。

これが今でもずるずると尾を引きずっているんですね。

さて、Aタイプと呼ばれるビッグ一回あたり約400枚獲得できる4号機が主流の中で、パチスロ界に衝撃的な機種が登場しました。。

2001年1月『獣王』の登場です。

名前を聞いたことがある方も多いと思います。実際に打ったことがある方も多いでしょうね。

この機種がAT機いわゆる「アシストタイム」の原点です。しかし、なぜこのシステムがパチスロ一時代を築くほどの人気を博したのでしょうか。

それまでの機種というのは、メダルを増やすにはボーナスを引く必要がありました。そして、その他の小役は単に通常時のプレイを長持ちさせる役割でしかありません。言われてみれば当然なことなのですが、この当たり前の概念をひっくり返して、小役を主役に持ってきたのがこの『獣王』です。

小役による払い出しの最大枚数は15枚です。これは規定で決められています。そして1プレイまわすのにメダルは3枚必要ですから、小役に当選すれば差枚12枚増える計算になります。その小役をほぼ毎ゲーム獲得できれば、コインの爆発的増加が見込めます。

そうなるためにはある一定条件を満たし、内部抽選に当選した場合に突入する「サバンナチャンス」と呼ばれる"状態"に突入する必要があります。

しかし、一度突入すると、毎ゲーム12枚増えていくのですから、その増加スピードは計り知れません。30ゲームちょっとで一回のビッグ分のメダルが得られるのです。しかもこの"状態"は連続性があります。

ボーナスでではなく、小役でメダルを増加させる。しかも爆発的に。

打ち手としては、この短時間のメダル増加はこれまでにない体験だったようです。

結果、獣王の設置台数は飛躍的に伸びました。設置後すぐはその複雑な内部システムと、投資スピードの速さに色んな推測・憶測が飛び交い敬遠されがちでしたが、"状態"の突入条件が雑誌の解析などで判明するにつれて、人気が増加していきました。

それ以降は各メーカーがこぞって同様なシステムを持たせた機種を発売していくことになります。

当時の出球がどれくらいのものだったかと言いますと、それまでのAタイプの機種には到底不可能とされた「万枚」が日常的な光景になりました。一箱1500枚は入る箱が5つ6つと積まれていましたからその状況は圧巻です。

そんな爆発力のあるAT機が何故今現在のホールには見られないのか不思議に思われると思います。お客からの要望は高いはずです。しかし、パチスロにおいて"万枚"が当たり前のように出るという状況は見るところから見るとあまり好ましくない状況に写ったようです。

社会的な現象になってしまったがために、警察も静観できない状況と判断し、メーカーにAT機の撤去を促すように要請します。これが"自主規制"です。

"自主規制"を強いられたメーカーは以降、同様な機種の販売はもちろん、現行設置されている機種も対象に規制し出します。いわゆるホールからの撤去です。

今ホールにAT機がないのはこのような理由からなのです。加えて"万枚"が出てしまう機種についても規制がかけられたために、現行機種においては"万枚"が出る可能性は非常に低いものとなってしまいました。

射幸心という欲望を時には国が抑制しないといけないという良い例でしたね。

投稿者 shu : 2005年11月07日 05:48

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